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第 4 章 L A TEX パッケージの用法 99

4.91 Sectsty

sectstyパッケージはarticles, books, reportsなどの標準的な文書において,章や節(division の見出し様式を変更する機能を提供します. パッケージコマンドは標準LATEXのフォント選択コ マンドと組み合わされる形で,フォントファミリ,サイズ,位置揃え,罫線の用法,章や節の番号 付けを規定します. 例えばセクションの見出し用フォントをsans serifからComputer Modern

Roman等のserifフォントに変更できます.見出しの位置揃えについても変更できますが,余り推

奨できません. sectstyパッケージはStyle Editorシェルを用いて作成された文書中では使用でき ません.

◮章や節の見出し様式を変更する

4.91 Sectsty 167

1. 文書にsectstyパッケージを追加します.

2. タイプセットメニューからプリアンブルを選択し,入力ボックスの適当な位置をマウスでク リックします.

3. 新 た な 行 を 追 加 し コ マ ン ド\headingcommand{\fontcommand}を 入 力 し ま す. こ こ で headingcommandはパッケージコマンドで,変更したい章や節の見出しがどれであるかを 指示します. 一方fontcommandは標準LATEXのフォント選択コマンドです(下記参照). 4. 変更したい見出しのタイプごとにステップ3の操作を繰返します.

5. OKボタンをクリックします.

パッケージにはオプションはありません. パッケージコマンドの一例を以下に示しますが,すべ てを網羅しているわけではありません. より完全な形の情報はパッケージの仕様書を参照してくだ さい.

コマンド 機能

\allsectionsfont 全ての見出し様式を変更します

\partfont 全ての部の見出しと番号の様式を変更します

\chapterfont 全ての章の見出しと番号の様式を変更します

\sectionfont 全ての節の見出し様式を変更します

\subsectionfont 全てのサブセクションの見出し様式を変更します

\partnumberfont 全ての部の番号の様式を変更します

\parttitlefont 全ての部のタイトル様式を変更します

\chapternumberfont 全ての章の番号の様式を変更します

\chaptertitlefont 全ての章のタイトル様式を変更します

標準LATEXのフォント選択コマンドには,フォントファミリー(\sffamily,\ttfamily,等)

を 選 択 す る も の, フ ォ ン ト 形 状(\itshape, \textsc, 等 )を 選 択 す る も の, フ ォ ン ト シ リ ー ズ(\bfseries, \mdseries,等 )を 選 択 す る も の, フ ォ ン ト サ イ ズ(\Large, \huge, 等 )を 選 択 す る も の 等 が あ り ま す. フ ォ ン ト 選 択 コ マ ン ド に は 位 置 揃 え に 関 係 し た も の(\centering,

\raggedright,\raggedleft)もあります.

従ってコマンドの基本形(\section{\fontcommand})は同じであっても,指定できる内容は 多岐に及びます. ここで一例を示しておきます. コマンド\allsectionsfont{\raggedleft}

標準LATEX reportのすべての見出しを右寄せで設定します. 具体的には168ページのような様式

が169ページのような様式に変ります.

Chapter 1

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1.1 This is a Section Heading

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1.1.1 This is a Subsection Heading Some text goes here.